NPO法人いとしま児童クラブ

みんなの居場所

【ご報告】11.23『子どもの育ちを考える学習会第2回』~大友剛さん講演会

ご報告がすっかり遅くなりました💦
2023.11.23(木・祝)
『子どもの育ちを考える学習会第2回』
「マジックと音楽と絵本の世界」~大友剛さん
午後の部 講演会&交流会
なんと3時間にわたり、熱く語っていただきました!
中学校から高校にかけては、自由の森学園で過ごされた大友さん。
比べない、子ども同士も子どもと教員の間も上下関係がない
対等な関係の中、子どもたち自身でいろんな取り組みができて、とにかく面白かったのが「授業」なんだそうです。それは、問いから始まり、実生活に繋がる学びだった、と。
大学は、アメリカのネバダ大学へ。その後北海道仁木町のフリースクールで不登校のこどもたちと、4年間過ごされます。そこは、デンマークのフォルケホイスコーレをモデルにしていて、その子が傷を癒して元気になること、やりたいことを応援するところ。
その後、マジックや絵本を取り入れた音楽活動を展開し、全国で回った保育園・幼稚園・小学校などの施設は3000校程。
大友さんのコンサートでは、子どもたちは自由にさせたい、と。
指示・命令をすると、子どもたちは委縮してしまう。
子どもに必要なのは、しつけではなく、自由。
ありのままの子どもの反応・表現をしっかり見て、見守り、考え、気づき、大人が子どもから学ぶことが教育だと仰いました!
「教育」の語源のEducationは「引き出す、呼び起こす」の意味で、育つのにふさわしい環境や条件をつくることなのです。
今、こども家庭庁の有識者メンバーの一人として、こどもまんなか、について議論を重ねていらっしゃいます。
現在、映画『夢見る小学校』に出てくる「きのくに子どもの村」で非常勤講師をし、息子さんが在学中。
将来のためにやらされる、ではなく、今を大切にし、今が楽しいから興味関心がわき、それが学びになっている、という学校。
頑張らなくていい。ありのままでいい。
学校で授業が楽しいと言っている児童が2%だったという調査にショックを受けた堀真一郎さんが設立した学校。
堀さんは、その学園では、教師はベテランになってはいけないと言うそうです。
ベテランになると、子どもの姿が見えにくくなる、と。
時代や背景も含め、いつも違う子どもが眼の前にいる、という姿勢を持ち続けることは、とても大切なことだと思います。
なぜ教育がかわらないのか?
 私たちの思い込み~チャイム・テスト・試験・宿題・通信簿 などなどは、学習指導要領の内容にはない。
 前へならえ・起立・礼・着席・運動会・文化祭・マーチング・校歌などすべて富国強兵から始まったもの。
 折角の夏休みに宿題~これは虐待!
 (休暇中に仕事を与えられている)
『引き算をしましょう!!』
 成果主義をやめましょう!(行事をやって成果を示すこと)
 全部なくせば、子ども・保護者・教員みんな楽に楽しくなる。
 そして、子どもはきらきら生き生きしてきて、成績も上がる!
 (そんな実例が公立中学校でも起きています!)
同じ年齢・同じ部屋・同じ時間・同じ内容・同じペース・同じように教える・・・明治以来変わってないシステム。日本だけ。
そもそも、この古い教育システムの問題!!
不登校児童生徒は、この状況に気づいている炭鉱のカナリア🐦
2020年 日本の自殺者 20,919人(60人/日となる)
    そのうち子どもが499人(約2人/日となる)
    この数は遺書があった人のみ 遺書がないと変死体扱い
    自殺未遂 年間50万人以上
いじめ・不登校・暴力行為・虐待なども年々増加
10歳~39歳の死因のトップはここ何年も自殺 日本だけ
戦争もない、銃もない日本でこの死者数 日本は本当に平和?
まずは日本のこの状況に皆がちゃんと目を向けて取り組まなければならない、特にこのこの古くから続く教育システムの問題に!と、これらの数字をみて、その思いを強くしましたことでした。
キューバでは、子ども一人が自殺した時、大きな社会問題になったそうです。
「人に迷惑をかけてはダメ」というのも日本特有とのこと。
アメリカでは、これはこどもに言ってはいけない言葉。
そもそも、人は、人に迷惑をかけずには生きていけない。
迷惑をかけあって、支えあえ、許しあうもの。
~自立とは人に依存する力~支えあえる関係をつくることなんですね。
「学校とは何か?」と、北欧で問うと
「どうしたら幸福になれるかを子ども自身が考えられるようになる場所」とほとんどの人が答えるそうです。
「ルール」とは「お互いが自由になるためにみんなで作り変えていくもの」
教育とは探求 人生とは探求
やる気スイッチを押すだけ
遊ぶ・学ぶ・安心して失敗できる環境をつくること!
子どもの力に思いを馳せましょう。
子どもの力を信じましょう!!
いろんな所で、たくさんの子どもたちに出会われて、子どもの力をよくよくご存じの大友さん。
だからこその、この熱いメッセージ。
どんどん広がっていって欲しい!です。
※マーティン・ルーサー・キング牧師
 「最大の悲劇は、悪人の暴力ではなく、善人たちの恐ろしいほどの沈黙と無関心である。」
⦅交流会より⦆
「とにかく子どもさんが壊れないようにして欲しい」
親が子どもを守らないといけない。
子どもは親の考え方を理解した中で、その範囲内で考えていかなければならないと思っていたりする。
なので、まず、親の考える範囲を広げること。
フリースクールで過ごした経験からいっても、子どもは一度壊れたら大変なことになる。
「子どもが壊れないようにして欲しい。」と何度も懇願するように言われていた大友さん。
先生とも対立しないように対話をしていく。
どうしたら子どもさんの最善の利益になるのか、と。
子どもが学校に行くことの弊害もある。
行かないことでの不安などもある。
繋がって、仲間と一緒に悩んで考えていきましょう。
糸島はその点フリースクールがとても多く、こんなに繋がれる地盤があるところは全国的にも他にないと思いますよ。
私も繋がりますよ。
目の前に子どもがいれば、大丈夫。
子どもが言うことにほぼ100%間違いない。大丈夫。
と力強いメッセージを頂きました!
大友 剛さん、午前中のコンサートに続き、渾身のお話を長時間にわたり、ありがとうございました。
(文責 吉川)
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