NPO法人いとしま児童クラブ

みんなの居場所

【ご報告】10/5第2回学習会 高崎明さんとのディスカッション編

「心ぷかぷか みんな一緒に生きていったほうがトク」

〈10/5子どもの育ちを考える学習会第2回 第3部 高崎さんとのディスカッション編〉

第1部、NPO法人ぷかぷかさんが横浜で地域の人たちと一緒に行った演劇ワークショップの映像を観る(➤https://www.pukapuka.or.jp/2024/09/14/8740/)

第2部、実際みんなで演劇ワークショップをやってみて(➤https://itoshima-jidoclub.com/post-1785/)

第3部、高崎さんとの質疑応答の時間が始まりました。

・「なんでぷかぷかさん、なんですか?」

~空にぷかぷか浮かぶような、すっとぼけた感じがいいじゃない。彼らを、利用者さんとか、障がい者さんとか呼びたくないんだよね。そのうち地域に手作りの新聞を配ってまわるうちに迷子になっているぷかぷかさんを見つけて「ぷかぷかさんが迷子になってますよ。」って、連絡が来るようになって、、、地域の中でもいつの間にか定着していった。最初は「うるさい!」とか苦情とかも来て大変だったけど、ここでぷかぷかさんたちが活動していることをみんながみていることが大事だと思って、SNSだけではなく、新聞つくって地域に人に届けていった。今ではぷかぷかのお店(パン屋さん)に来ると楽しい、ほっとする、とか言って、ぷかぷかさんのファンが沢山できちゃってる。

お店を始めるとき、一応最初は接客マニュアルとかみんなで研修受けてみたんだけど、そうすると、なんだか気色悪かった。ぷかぷかさんがぷかぷかさんらしくなくなっちゃう。それで一日でやめて、そのままで、ありのままでやってみた。どうなるか心配だったけど、社会に無理に合わせていない彼らの魅力に、お客さんの方が気がついた。社会に合わせれば合わせるほど窮屈なんだって。だから、お客さんはここに来ると、ほっとする、楽しい、と言ってくれる。

ぷかぷかさんは正直だから、「お客さん、よく食べますね!」なんて言っちゃって、クレームが来ることもある。そんな時は謝るしかない。いろんな人が生きていたら、トラブルあるのは仕方ない・・・

・「映画の最後の『結局われわれはそっくりなんだから』という言葉がとても心に残りました。共生社会、とか、みんな同じ、とかじゃなくて『われわれはそっくり』という言葉へ込められた思いがあれば教えてください」

~これは映画を作られた方から出てきた言葉で、こんなセンス、というか、感性は僕にはないですよ(と高崎さんは言われましたが、、こんなお話もされていました👇)

~フィリピンの演劇ワークショップがとても楽しくて何度も通った。「向こうから馬が走ってくる!ひづめの音を!」なんて言われてみんなでやってみる。みんなでこの場をつくる、って、なんて楽しいんだろう、と思った。

そんなワークショップを養護学校に勤めてきていた時からやっていた。最初は彼らのためにやってるつもりだった。でも、ある時、このワークショップの場の楽しさを作り出しているのは彼らだ!私は彼らに支えられているんだ!ということに気がついた。支援、とかの上から目線じゃなくて、「彼らが居ないとこの面白い場ができない」「あなたにいて欲しい、ここにいて欲しい」としみじみ思った。共に生きる、とかとも違うもっと深いもの。フラットな関係だからこそ生み出されるもの。だから「一緒に生きていったほうがトク!」

・「一番楽しかったことは?」

~旅行とか、演劇とかいろいろあるけど、、、日々が楽しい。さりげない会話に、一緒にいてよかったな、としみじみ思える。だいたいぷかぷかは、自分が養護学校をやめた時、今後も彼らといっしょにいきていきたいと思って作った場所だから。お店自体が楽しい。

・「指導案に関しては?・・・」

~指導案なんてほとんどその通りやってない。全校300人で1年かけて芝居を作っていた。テーマ、アイデアをクラスごとに出してもらって一カ月づつ進める。フロアー全体でみんなでつくる。筋書き通りにいかないところを楽しめるかどうか。決まりきったスケジュールどおりだと面白くない。筋書き道理に行かないからこそ、思ってもみないお話が生まれてくる。それをどう受け止めるか。こちら側の問題。力量が問われる。のせれるだけの面白さを一緒に作り出さないといけない。

「高崎さんの発想が枠にとらわれてないのは、どうして?もともと?」

~私が自由になったのは、養護学校にいた30年のお陰。養護学校のこども達は、規範にとらわれていない。それをダメだという人もいるんだけど、楽しい人たち。いろいろできなくて、大変なこともあるんだけど、彼らからはとんでもないとんでもない発想が出てくる。演劇やってても「海のぬいぐるみを作る!」なんて言って、海の絵を貼り合わせてそれを持って波になって動く。そんな自由さがある。そんな彼らが私を自由にしてくれた・・・

 

ほんの一部ですが、ご紹介させて頂きました。

もっともっと知りたくなりませんか?最後に高崎さんの著書をご紹介させて頂きますね。

高崎明さん、御同行されていた映像担当の信田眞宏さん、ご協力くださったゆめふうせん、ゆるまちネットワークのみなさん、参加して下さったみなさま、本当にありがとうございました。今回の学習会も含め、これまでの高崎さんの演劇ワークショップの記録映像を信田さんが制作中とのことで、完成したらまた紹介して頂けるそうです。

NPO法人ぷかぷかの日々の様子はこちらHPのブログ(ぷかぷか日記)からもご覧になれます。

NPO法人ぷかぷか – 彼らとはいっしょに生きていった方がいいね